深川 富岡八幡宮

     1627年の創建。祭礼も有名です。

     

      伊能忠敬さんは、江戸に出てきて、深川に住んで
     地図の研究をしていたそうです。測量の旅に出かける
     前には、この八幡宮にお参りしていたそうです。
     銅像がありました。
     

     山本一力 『節分かれ』  
                      
     「場所はやぐら下の辻から、富岡八幡宮に向う通りの右手。
     二町(約二百二十メートル)も歩けば八幡宮大鳥居に至る
     目抜き通りである。もとは砂村の青物を土間で商う店だった
     が、店番の老婆が身体をこわして空だなになっていた。」
                        (文春文庫 『蒼龍』に収録)

     大手酒問屋の稲取屋、勝衛門は上方からの「下り酒」を商っ
    ていた。
     天明の凶作の中、酒が品薄になった。息子は会津の酒を
    仕入れることを主張するが、勝衛門は古い付き合いのある
    上方の問屋・灘萬の酒以外は扱わないと筋を通す。
     しかし、やがて息子は、古い枠組みにしがみついていたの
    が父ではなく、自分のほうであったと気づかされる。
     
     山本一力さんの作品は、今の時代が忘れかけている大切
    なものを問いかけるものが多く、読むと元気が出てきます。
    深川界隈を舞台にした作品が多いので、この界隈を歩きな
    がら、いろんな作品を思い出しました。

      


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